次の記事:潮干狩り中の男性死亡 茨城・大洗 

茨城県教職員645人退職 前年比440人減 定年引き上げで

本橋源己氏、太田雄介氏(左から)
本橋源己氏、太田雄介氏(左から)


茨城県教育委員会は29日、今春退職する教職員を発表した。学校現場と教育庁等を合わせた退職者数は、2023年度以降、定年の段階的な引き上げが行われている影響で前年度より440人減り、645人となった。県立水戸聾学校長の本橋源己氏や鹿嶋市立鹿野中学校長の太田雄介氏らが校長を退任する。

31日付の退職者の内訳は、小学校306人(前年度比174人減)、中学校158人(同131人減)、高校113人(同119人減)、特別支援学校63人(同9人減)、教育庁等5人(同7人減)となっている。

学校管理職の退職は、校長134人(小学校79人、中学校39人、高校13人、特別支援学校3人=前年度比合計7人減)▽副校長12人(小学校5人、中学校2人、高校2人、特別支援学校3人=同3人増)▽教頭22人(小学校15人、中学校4人、高校1人、特別支援学校2人=同1人減)だった。

校長をみると、本橋氏や太田氏のほか、大子町立上小川小の長山芳子氏や県立土浦二高の深谷靖氏らが退任する。

教育庁関係では、総務企画部長の川和田由紀子氏や教育研修センター所長の宮崎薫氏らが退く。

■退任校長に聞く
▽本橋源己さん 県立水戸聾学校 多様な可能性を追求

「子どもたちの多様な可能性を追求してきた」。36年間、特別支援教育に関わった。学力や聞こえの程度など、児童生徒一人一人の状況に合わせることを心がけ、教科指導や生活指導などにまい進してきた。

進路指導も経験し、生徒にそれぞれ適性に合った職業に就いてもらおうと、さまざまな企業を訪問。「有意義な時間だった」と振り返る。

幼稚部や小学部で関わった子どもと異動を経た後に高等部で再会したり、卒業後に会いに来てくれる教え子もいたりした。「たくさんの成長に出合えることがこの仕事の魅力の一つ」と話す。また「保護者が教員を育ててくれた」と指摘。授業や学校運営での保護者の協力があってこそ、教員を続けることができたと強調した。

教育は失敗の上に成り立っているとし、後進に向けて「失敗を恐れず挑戦してほしい」と、エールを送った。

▽太田雄介さん 鹿嶋市立鹿野中 地域との接点に注力

「人とのつながりに感謝している」。児童生徒や地域住民、教員仲間との出会いは一期一会だとし、講師時代を含めて37年間の教員生活を振り返った。

新人の頃は「子どもや保護者に育ててもらった」。サッカー部の顧問を務め、練習を通して部員との絆を育んだ。

校長としては、教育と地域社会の接点をつくることに注力。前任校の鉢形小では総合学習の講師として地域住民を迎え、児童による田植え体験を実施した。鹿野中では、生徒のボランティア活動を支援してきた。

昨年10月、サプライズで生徒による還暦のお祝いがあった。赤いちゃんちゃんこと帽子を着用して、全生徒と写真を撮影。驚きつつ、うれしさで「涙が出た」と振り返る。

「教育は、学校現場だけでは完結しない」。学校や地域がともに子どもを育てる輪が広がるよう、今後も見守り続けるという。



最近の記事

茨城の求人情報

https://cpt.geniee.jp/hb/v1/207318/39/instbody.min.js"