茨城県、高潮浸水想定図を初公表 面積や深さ表示 北茨城と高萩、最大5メートル
強い勢力の台風などによる高潮被害に備え、茨城県は31日、「高潮浸水想定区域図」を初めて作り、一部を公表した。想定される最大の浸水面積は北茨城と高萩の両市で計約6.8平方キロ、浸水の深さは最大5メートルと予測した。県ホームページ(HP)に掲載し、作成中の残る区域についても6月に公表する。
区域図は、最大規模の高潮によって浸水が想定される区域や浸水の深さ、浸水が続く時間を示した。市町村が「高潮ハザードマップ」を作る資料となる。
県は、作成に当たり、9市町村にわたる県内沿岸部の総延長約195キロを20区域に分割。1934年の室戸台風や59年の伊勢湾台風を基準にして気圧や風速、進路などを設定し、堤防決壊の有無なども考慮に加えて、最大規模の被害予測を盛り込んだ。
今回公表したのは、北茨城と高萩両市と日立、鉾田、鹿嶋の3市の一部に当たる九つの区域図。浸水の深さと浸水継続時間の2種類の図を用意し、それぞれ色分けして浸水の範囲や深さ、時間を示した。
北茨城、高萩、日立の県北3市の区域図では、沿岸部や河口の周りに浸水エリアが広がり、50センチ以上の浸水が1週間以上続く場所もあった。浸水の深さは低地にある漁港周辺で増す傾向にあった。
作成は、2023年度から取りかかり、有識者7人で構成する検討委員会の助言を受けながら基準を決定し、使用した解析モデルの結果をまとめた。県は区域図を基に、沿岸9市町村に対し速やかなハザードマップ作成を促す方針。
県河川課によると、これまでに県内で高潮被害が起きた事例はない。一方、「今後は発生する可能性は十分あり得る」(同課)としてハード、ソフト両面で対策を進めていくという。
同課の関根主税技佐は「県民に広く区域図を見てもらい、高潮被害のリスクを確認してほしい」と意義を強調。津波や洪水の防災対策と併せて「自分ならどう対応をするかを考えるきっかけにしてほしい」と呼びかけている。










