ニュートリノ中間検出器 高エネ研、東海村の建設現場公開 28年度観測目指す 茨城
高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)は2日、同県東海村村松で、素粒子の一種であるニュートリノの性質を調べる中間検出器の建設現場を公開した。岐阜県飛騨市で建設中の次世代観測装置「ハイパーカミオカンデ」などと合わせた実験で、宇宙の成り立ちなどを解明すべく工事を進め、2028年度からの観測開始を目指す。
場所は、ニュートリノの発生地点となる同村村松の大強度陽子加速器施設(J-PARC)から約1キロ。立て坑(深さ50メートル、直径10メートル)を造り、中を上下に移動できる高さ12メートル、直径9メートルの中間検出器を設置する。建設は25年11月から始まった。
高エネ研や施工業者によると、立て坑は、リング状のコンクリート製構造物を油圧ジャッキで地面に埋め込みながら造る。この構造物を計11個重ねて埋め込みながら中の砂を取り出し、立て坑の壁にしていく。
この日は報道関係者ら18人が参加。公開されたのは一つ目の構造物(高さ4.5メートル、外径13メートル、厚さ1.6メートル)で、重さは500トン以上あるという。3日から埋め立て作業を始める。
中間検出器の建設と並行して、ハイパーカミオカンデの建設やJ-PARCのビーム増強工事も行われている。
計画では、ニュートリノが飛ぶ間に種類が変わる現象「ニュートリノ振動」を調べ、宇宙の成り立ちの謎の解明などにつなげる。
同機構素粒子原子核研究所の中平武教授は中間検出器について「ニュートリノ振動現象をより正確に観測できる」と意義を強調。施工する森組(大阪)の水野祥司工事所長は「一度沈んだものは元に戻らないので、工事は慎重に進める」と話した。










