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《ニュースを追って》5年後へ仕切り直し 茨城・阿見町の市制見送り 人口未達も増加傾向維持

市制施行を見送った阿見町の役場庁舎=同町中央
市制施行を見送った阿見町の役場庁舎=同町中央


茨城県阿見町は2027年に予定していた市制施行を見送った。昨年の国勢調査の結果で、要件の一つである「人口5万人」を達成できなかったためだ。町は26年度の当初予算を減額修正したり、人事を再配置したりするなどの対応に追われた。一方で、人口は増加傾向を維持しており、町は5年後の施行に向けて仕切り直す方針だ。

■意外な結果
「このような結果になるとは夢にも思わなかった」。3月11日夕方の記者会見で、千葉繁町長は肩を落とした。町は23年11月に常住人口が5万人を突破したことで、25年の国勢調査で5万人を達成できると見越し、市制施行の準備を進めていた。

町によると、今年2月27日に国勢調査の速報値の使用承認通知が届いた。その結果、5万人に311人足りない4万9689人だった。国から公表の時期を「3月中旬以降」と指定されていたため、町は3月10日に幹部らを集めた庁議を開き、市制施行の見送りを決めた。

翌11日は、臨時の町議会全員協議会で議員に説明。議員からは「もっと早くに分からなかったのか」などの声が相次いだ。同日夕の記者会見で、千葉町長は「常住人口より国勢調査が下がるという結果は、これまでの調査で聞いていなかった」と釈明した。

■グッズ回収
町は市制施行に向けた広報費などとして24年度に約270万円、25年度に約780万円を予算に計上。機運醸成のためのロゴマークやグッズを制作していた。

市制施行見送り決定後、町は対応に追われた。横断幕や卓上旗などは職員が全て回収。町市制施行推進室は3月で解散し、権限移譲に伴い県南県民センターに出向していた4人の職員も引き上げた。

町は26年度当初予算を約1971万円減額し、定例町議会に修正案を提出。町議会は会期日程を1日延長して修正案を審議し、可決した。

■交通の便魅力
一方で、5万人には届かなかったが、人口は引き続き増加が見込まれる。国勢調査の結果は、15年4万7535人、20年4万8553人と推移してきた。25年の速報値も増加傾向を維持している。

JR荒川沖駅(土浦市)沿線の荒川本郷地区や、圏央道阿見東インターチェンジ(IC)周辺のよしわら地区は交通の便が良く、宅地開発が進む。特に荒川本郷地区はまだ宅地供給に余裕があり、子育て世帯の人口増が見込まれる。

また県の施策として、実穀地区への工業団地造成も計画されている。会見で千葉町長は「(人口は)間違いなく増える」と先を見据えた。



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