日専校 「デジタル匠」育成強化 全国初、先進的教育システム導入 茨城
日立製作所のものづくり人材を育成する日立工業専修学校(茨城県日立市西成沢町)は、デジタルデータで構築された「サイバー空間」と実際の製造現場での作業を連携させた先進的な教育システムを導入した。少子化に伴う人手不足や技術承継の課題を背景に、デジタルトランスフォーメーション(DX)など次世代のものづくりを担う教育を行う。製造現場のスマート化を見据え、熟練の匠(たくみ)の技とデジタル技術を併せ持つ人材「デジタル匠」の育成につなげる。
教育システムは「サイバーフィジカルラボ(CPラボ)」。サイバー空間と実際の製造現場(フィジカル)での作業を連携させたのが特徴で、本年度の新しいカリキュラムに組み込んだ。
CPラボは、製品の「穴開け」「カバーの取り付け」「反転」「ラベルの貼り付け」といった具体的なものづくりの作業を行う機械と、データ収集を一体でできる計10台の機器を並べたもの。
人が機械で行った作業は全てデータ化され、パソコン上で見ることができる。専用のタブレット端末を使うと拡張現実(AR)でデータのやりとりをリアルタイムで確認でき、生徒は生産で得たデータを基に、電力を抑えたり生産性を上げたりといった課題を自分で見つけ、解決策を見い出す力を身に付けることができる。
個々の作業でデータを収集し確認できる機器は他校でも導入実績があるが、一連の作業を機器10台で一度にデータ収集できるのは同校が全国初という。
製造現場のスマート化を担う人材育成ニーズに応えようと導入した新カリキュラムでは、「電気」「製図・機械加工」「溶接」各分野で、ものづくりのDXを学習できる。同校3年の芳賀悠佑さん(17)は「最先端の技術を学べるのが楽しみ。難しそうなことにも挑戦したい」と期待した。









