日立・助川「舞屋台」修復へ 住民保存会がCF募る 江戸末期の勇姿 未来に 茨城
江戸時代末期から茨城県日立市助川地区に伝わる「舞屋台」について、地域住民による保存会が修復に動き出した。神社の祭礼で芸能を披露し、戦災をかいくぐった希少な木製屋台。だが、老朽化により車輪がきしみ、数メートルしか動かせない状態になった。保存会は「自分たちの代で歴史を止めたくない」と修復費の支援を募るとともに、一般に募金するクラウドファンディング(CF)にも挑戦する。
取り組んでいるのは旧助川西上町屋台保存会(会員11人、豊田和明会長)。舞屋台は高さ4.6メートル、幅2.9メートル、奥行き4.4メートル。重さは約2トン。台座が2段になっていて回転でき、上部は座敷風で舞や太鼓、笛などの演奏ができる。全体に彫刻が施され、1本の木に動物や竜を透かし彫りした精細な技術が見られる。市指定文化財工芸品。
保存会によると、数年前、祭礼の準備で屋台を助川鹿嶋神社にある倉庫から出そうとしたところ、劣化で傷み、数メートル動かすのもやっとという状態が分かった。「このままでは来年は動かせなくなる。自分たちの代で失うことになる」と危機感を募らせた。
舞屋台は旧助川村の四つの町内会ごとに各1台あった。戦中の米軍による空襲や艦砲射撃で3台が焼失。西上町は山林側に倉庫があったため難を逃れた。かつては街中を練り歩いたものの、現在は10月に境内の宵(よい)祭りでのみ披露されている。
保存会は「自己資金や助成金で修復してきたが、会だけでは賄いきれなくなってきた」とする。保存会は宮大工に依頼する修復費の寄付を募っている。4月30日までで、目標額は100万円。銀行口座への直接振り込みやCFで協力を呼びかける。第1期として木製車輪4個と下土台を再製・補強し、8月の完成を目指す。
幼少期から祭りに触れてきたという豊田会長(80)は「修繕によって未来へ民俗、文化遺産を引き継ぎ、地域の活性化に生かしたい」と訴えた。
CFのサイトはレディーフォー(https://readyfor.jp/projects/sukegawa-maiyatai)へ。










