茨城県「プレ妊活」支援 血液や超音波検査 出生率向上狙う
少子化対策の一環で、茨城県は本年度、将来に出産を希望する夫婦に健康状態を確認してもらう「プレ妊活健診事業」に取り組む。健康診断の受診を通して妊娠前の健康管理「プレコンセプションケア(プレコン)」の知識を身に付け、不妊治療などの「妊活(妊娠・出産を目指す活動)」につなげ、県内の出生率向上を図りたい考え。
県少子化対策課によると、対象は、原則として県内在住で婚姻後2年以内の夫婦。ただし妻の年齢が40歳未満に限る。新たに設置予定のサイトを通じて受診を申し込み、プレコンに関する動画を視聴すると、県指定の医療機関で健診を無料で受けられる受診券が配布される。
具体的な健診項目は検討中だが、女性は卵子数の目安を含む卵巣の状態、甲状腺ホルモンのバランス、性感染症の有無を調べる血液検査をはじめ、血圧測定、子宮の様子を確認する超音波検査などを想定する。男性は精子検査で状態を確認する。
医療機関については「できるだけ各地で受診できるように、地域の産婦人科に協力を呼びかける」(同課)としている。
プレコンは性別を問わず、性や健康に関する正しい知識を持ってもらい、妊娠や出産に対する将来設計や自身の健康管理を行う取り組み。結婚した夫婦ができるだけ早い段階で妊活を意識することで出産への可能性が高まるが、プレコン自体の認知度の低さが課題となっている。
厚生労働省の人口動態統計(速報値)によると、茨城県で2025年に生まれた外国人を含む子どもの数(出生数)は過去最小の1万4228人。女性1人が生涯に産む子どもの推定人数「合計特殊出生率」は、24年で1.16と低迷する。
県は事業を通じて夫婦にプレコンの普及を図るとともに、健診で不妊治療が必要と分かった場合は、早期に治療をするか判断するきっかけづくりを狙う。事業費は3300万円。
同課の菊地みち子課長は「県内の出生数は減少しており、増加に直結する対策を県全体で取り組まなければならない。夫婦には若い時期から将来のライフプランを考え、対策に取り組む意識を高めてもらえれば」と話した。










