【エンタメ総合】
『ギーツ』×『リバイス』に登場する『仮面ライダー龍騎』が築いたもの 篠宮暁の特撮ヤベーイ!】第13回

『仮面ライダー龍騎』に主演した須賀貴匡 (C)ORICON NewS inc.


 お笑いコンビ・オジンオズボーンの篠宮暁による大好きな特撮に特化したコラム『オジンオズボーン篠宮暁の特撮ヤベーイ!』。第13回は『仮面ライダーギーツ』×『仮面ライダーリバイス』×『仮面ライダー龍騎』が活躍する劇場版最新作『仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル』(12月23日公開)について語る。



【写真】無敗の仮面ライダー“仮面ライダーシーカー”が登場



 今月の12月23日に公開予定の『仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル』。『ギーツ』と『リバイス』で映画が制作されることは夏の時点ですでに発表されておりその点においての驚きはなかったのだがつい先日発表されたポスターを見て思わず二度見。仮面ライダー龍騎がいる…。どういうこと?



 確かにギーツの「残り一人になるまで争う」という点が『龍騎』のようだと放送が始まった当初言われていたし、今年2022年は『龍騎』が20周年という年でもあるから不自然ではないような気もする。が、近年の流れからすると20周年のアニバーサリー作品として単独の作品が作られることはあったとしても現行のライダーと前作のライダーと共に『龍騎』が出演するというトピックスは晴天の霹靂であり全く予想もしていなかった。



 しかし、バトルロワイヤルとついた今回の劇場作品に熾烈なバトルロワイヤルを展開した『龍騎』が出てなかったら出てなかったで「あー、『龍騎』出てきて欲しかったな」と冗談半分で言っていたかもしれないし、とにかくうれしいサプライズであることは間違いない。そしてこのような形でレジェンドライダーが登場してくれる今劇場作品はエポックメイキングな作品になること間違いないし、仮面ライダーというブランドの幅をこの先さらに広げてくれる可能性大だ。



 思えば『仮面ライダー龍騎』という作品自体も仮面ライダーという枠を思いっきり広げた作品だった。『龍騎』には仮面ライダーが13人登場する。今でこそ仮面ライダーが多人数登場するのは当たり前のようになったが、初めて13人登場すると知った時のインパクトは相当なものだった。しかも、その仮面ライダー同士が戦うというのも当時はかなり珍しかった。仮面ライダーという冠がつけば仮面ライダーとして認識することは今ではもはや容易となったが最初に『龍騎』の姿を見た時、果たしてこれは仮面ライダーなのかと困惑したことを強烈に覚えている。前作の『アギト』までは仮面ライダー作品を見てない人にこれは何ですかと聞いても仮面ライダーと答えられただろう。



 しかし、複眼の上に西洋の鎧のデザインが施されたされたそのマスクはそれまでの仮面ライダー像とはかけ離れていた。さらに刺激的だったのは『龍騎』に登場する仮面ライダー王蛇だ。刑務所から脱獄した浅倉威が変身する王蛇は仮面ライダーらしからぬ極悪非道なキャラクターで鉄パイプを振り回したり、貝を殻ごと食べたりする悪食ぶりに恐怖を覚え本気で憎んだりもした。ただ、この王蛇が仮面ライダー龍騎を傑作とたらしめるに欠かせないのは揺るがない事実である。この『龍騎』の成功によってその後の作品の枠は確実に広がった。



 そんな現仮面ライダーの礎を築いた『仮面ライダー龍騎』を令和にスクリーンで見ることができるのは幸せ以外の何ものでもない。どんな活躍を見ることができるのか。まだ『龍騎』に触れたことない人は一度龍騎の世界に浸ってから劇場に行くとより楽しむことができると思うのでそれを体中で確かめてほしい。

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