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下野紘、アーティスト活動休止 集大成のライブでファンに感謝「すてきな人たちめ!」

下野紘のライブ「Hiro Shimono Special Reading LIVE 2023 “邂逅地点”」公演の様子


 人気アニメ『鬼滅の刃』我妻善逸役などで知られる声優・下野紘が5月27日、東京国際フォーラムにて「Hiro Shimono Special Reading LIVE 2023 “邂逅地点”」を開催した。このライブを最後にアーティスト活動を休止する下野の集大成とも言える公演となり、朗読劇と音楽ライブ、映像が融合した唯一無二のコンテンツで、満員に膨れ上がった会場のファンたちを3時間以上魅了した。



【写真】ロックに歌う!下野紘のライブ公演の様子



 照明が落ち、暗闇のなかでライブの始まりを静かに待つ観客たち。スポットライトが灯ると、そこには台本を片手に佇む下野の姿が。すぐに「新谷誠、36歳、B型……」と、朗読劇が始まった。下野が演じるのは、売れないピン芸人・新谷誠。音信不通の父親へのわだかまりや、元相棒への複雑な想いを背負った陰気臭いキャラクターだ。



 その後、観客が立ち上がってのライブパートがスタート。リーディングライブでは一切のMCを封印していた下野が、ここぞとばかりに喋りまくる。会場に飛び交う「可愛い~!」という声援に照れつつも、ファンとのコミュニケーションを存分に楽しむ姿が印象的だ。



 ライブでは「Running High」、「WE GO!」、「Soul Flag」など、ヒットナンバーを惜しげもなく披露していく下野。リーディングライブで喋り倒した直後とは思えない伸びやかな声とキレッキレのダンスで、会場のボルテージは最初から最後までずっとMAX状態。このライブを最後にアーティスト活動をいったん休止する下野は、一曲一曲を慈しむように歌いあげた。



 そしてそんな素晴らしい時間も、ダブルアンコールの末についに最後の時が訪れる。「I'm Home」を歌う下野は、笑いながらも涙を堪えているように見える。そしてそれは、ファンもまったく同じだった。「大好きだ!」を連呼して、名残惜しそうにステージを去る下野。しかし、会場を包む拍手は鳴り止まない。誰一人その場を去るものはいなかった。



 すると下野が再び登場し、満面の笑みを讃えて「すてきな人たちめ!」と叫び、再びデビュー曲「リアル-REAL-」を歌う。こうして3時間以上に及ぶ熱狂と感動のステージは幕を下ろした。一夜限りの一発勝負で、声優としての力量とアーティスト活動の集大成を存分に見せてくれた下野紘。ファンにとっては、一生忘れられないライブとなった。

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