
【映画】
京本大我&古川琴音、『言えない秘密』音楽がつないだ2人の絆 ピアノ練習通して関係値築く【インタビュー】

6人組グループ・SixTONESの京本大我が単独初主演する、映画『言えない秘密』が28日に公開される。京本演じるつらい過去を抱えた主人公と彼を一途に想うヒロインを演じた古川琴音が合同インタビューに参加。完成作品の試写でともに感涙したという2人が、クランクイン前から開始したピアノレッスンや印象的なシーンの撮影など、役や作品に真摯に向き合った撮影期間について語った。
【撮り下ろしカット】京本大我&古川琴音、撮影で深めた絆語る
今作はアジアで大ヒットした映画が原案。伝統ある音楽大学を舞台に、淡く切ない恋の物語を描くイノセント・ラブストーリー。京本は過去の出来事から思うようにピアノが弾けなくなってしまった音大生・湊人(みなと)、古川は明るく魅力的でありながら、ある“秘密”を抱えたどこか謎めいた雰囲気のある雪乃(ゆきの)を演じる。
劇中では、恋愛描写はもちろんピアノ初心者である京本と経験者の古川による連弾シーンなど心を重ねて挑んだシーンの数々も見どころに。
■対面当初から京本大我の“マイペースさ”に古川琴音が安心「癒やされました(笑)」
――まずはお互いの第一印象と、撮影が始まってから第一印象に変化があれば教えてください。
京本:いろいろな作品を見せていただき、独特で神秘的なオーラを感じていました。存在感があってどのような感じで会話してくださるのか想像があまりつかなかったのですがすごく気さくで、むしろ距離を詰めてくださったので、最初から僕も『おはよう!』みたいな感じで仲良くなれたのがうれしかったです。撮影が始まってからも変わらず現場を平和で優しい空気にしてくださいました。
古川:私もお会いする前まで同じこと考えていて、イメージとして青や白のようなクールな感じがあったのでどういうふうにお話しされる方なのかなと思っていたんですけど、共演するといろいろとおちゃめなものがたくさん見えてきて。マイペースで、ご飯のことをよく考えている、食いしん坊なところが一番いいな、と思いました。ギャップというか、癒やされました(笑)。
――おちゃめさはどんな時に感じましたか。
古川:雪乃を見つけて駆けてくるシーンがあるんですが、私がカメラの後ろで待っていたらハイタッチしてくれて(笑)。結構深刻なシーンだったんですが走ってきた勢いのままタッチしてくれて。なんだか楽しかったです(笑)。
――撮影によって距離は縮まった?
京本:クランクインの前からピアノの練習でご一緒していたのでクランクインのときには『初めまして』ではなかったから、やりやすかったです。
――古川さんの京本さんへのイメージは寒色系とのことですが、古川さんのイメージは何色ですか?
京本:白。今(白い服を)着ているから(笑)。きょうも話していてやっぱり改めて唯一無二の存在だなと思いました。純粋・ピュアでどう育ってきたんだろうと思うくらい上品なオーラがあります。すてきだなと思いましたね。
――京本さんは“こっちゃん”と呼んでいらっしゃるんですね。
古川:古川:私も撮影中は「きょも」や「きょもちゃん」と呼んでいたんですけど今は「京本くん」です。
京本:あれ、戻っちゃった(笑)。
古川:1年ぶりなので…(笑)。最初になんて呼んだらいいんだろうと思って相談したら、ファンの方から「きょも」って呼ばれているとお聞きして「きょも」「きょもちゃん」になりました。
京本:周りの方に「こっちゃん」と呼ばれていると聞いてそれをもらいました。
――ピアノでいえば、連弾のシーンが印象的ですが、クランクイン前から練習されていたということで、お2人でのエピソードがあれば教えてください。
京本:連弾は僕の方がピアノ歴も全然なかったのですが、撮影中は常にどこかしらにピアノがある環境だったので、ちょっとでも時間できたら僕がピアノを弾きに行っていたのですが、その音を聞くと(古川が)来てくれるんですよ。
古川:練習してるな、と思って。
京本:作品のなかでは、湊人が雪乃のピアノの音を聞きながら寄ってくるとかあるけど、普段はその逆バージョンみたい。僕が弾いていると引き寄せられて来てくれる。もちろん、逆もあるし自然と練習が始まる。『この時間でやろうね』とは言っていないのに、自然と練習して…とずっとやっていたので撮影の時、いざ連弾シーンを撮るっていう時は、わりとスムーズにいきました。
古川:ピアノの撮影は思っていたよりも苦戦せずにできました。京本くんはこれまで、ほとんどピアノ経験がないのに、ピアノバトルのシーンは、ピアニストでも難しいぐらいの難曲を弾かないといけなかったので『大丈夫かな、どうなるんだろう』と思っていたんですけど、体の使い方がほんとに上手で体に音が宿っているようでした。やっぱりダンスをされているからなのか、体全体で表現されるのが上手だな、と撮影している時も思っていたんですけど、映像見た時により思いました。
京本:大変でしたね、曲数も多かった。でも本当に手の動きは断然、こっちゃんが弾くパートの方が難しい。でも、サラッとやるからすごい。
古川:いやいや、私も練習しました(笑)。ピアノって経験があるのとないのとでは全然違うのに、京本さんは本当にすごいなって思いました。
■ロマンチックなシーンにもこだわり キスシーンでは京本が苦戦「黙っておこうと思ったんだけど…」
――河合監督は話し合いをしながら現場を進めていくスタイルというふうにおうかがいしたのですが、そのなかでアイデアやアドリブもあったのでしょうか。
京本:段取りも丁寧にやっていただき、ダンスのあとにプレゼントを渡すシーンではイチャイチャするところもあったので、監督と詰めていきました。
古川:監督がロマンチストで、2人のシーンの時に、湊人よりも雪乃の視点に寄ってくれている感じがしました。だから雪乃をよりドキドキさせるように湊人を動かしてくれるようなアプローチがあったような記憶があります。体の距離感が近いシーンが多かったのですが最初の方、ちょっと遠慮してしまっていたので『もうちょっと寄って』とか細かく演出していただきました。
――実際に試写を見てときめいたシーンはありましたか。
京本:ダンスシーンは、2人でリハーサルや振り付けの日もちゃんと別日にあったりするぐらいちゃんとやっていて。当日もカメラ目線で終わる…とかいろいろなことをやっていました。ただ、ここまで撮ってきたものとある意味ちょっと異質なシーンなので、作品全体で見た時に『このシーンってどういう感じになるんだろう』と話をしていました。けど、実際に見てみた時に、すごく必要なシーンでした。
古川:面白い感じになっています。そこだけちょっとエンターテイメントです。
京本:あれがあるからこそ、2人が残ってキスするシーンも、より印象に残る。ダンスもすごく必要なシーンだったので、言われたことや求めてくださることにしっかり応えよう、しっかり向き合ってよかった、監督を信じるべきだよな、と思いました。
――ダンスレッスンはいかがでしたか。
古川:めちゃくちゃ楽しかったです。撮影でお互いに疲れて変なテンションになっている時に、ダンスレッスンがあったのですごく笑っていた気がします。
京本:楽しかったです。グループで活動していると、女性と踊ることもあんまりない。ミュージカルはたまにあるけど、やっぱり新鮮でした。
古川:すごくリードしてくださいました。男性が女性を手で回すような振りがあるのですが、こっち引っ張られたからこう(引っ張られた方に)回る…みたいな(笑)。
――古川さんがときめいたシーンはありましたか。
古川:私はダンスシーンの後、ピアノを2人で弾くところの手の寄りカットが一番キュンとしました。じわじわと手が近づいてくる感じが2人の気持ち、慎重な感じが出ていましたね。
京本:僕は、もっと自分の指が震えちゃったりするかな?といろいろ思っていたのですが、練習をしっかりしたことと、こっちゃんが横にいる安心感もあって、本当にピアノで大苦戦した記憶がない。本当にあの柔らかいムードのまま、ずっと撮影できていた。キスシーンの方が苦戦しました(笑)。
古川:確かに(笑)。
京本:(唇に自分の唇を)当てられなくて…。
古川:目をつぶるからか、ちょっと福笑いみたいでした。『外れた』とか『もうちょっとこっちだった』とか。最初に京本くんが言ったんだよね。