《新型コロナ》茨城、自粛要請8日全面解除 大井川知事「第1波収束」
大井川和彦茨城県知事は5日、会見し、8日に県の新型コロナウイルス対策を最低レベルの「ステージ1」に引き下げ、県民への外出自粛要請や休業要請を全て解除すると発表した。県立高校なども同日から通常登校を再開する。県内の新規感染者が1カ月以上確認されず、感染が抑制できているとして、「本県は完全に抑え込みに成功した」と感染第1波の収束を宣言。ただ、東京都の最近の感染状況などを踏まえ、東京、千葉、埼玉、神奈川の首都圏4都県と北海道への不要不急の移動については、18日まで慎重な対応を求めた。
大井川知事は、対策の段階的緩和のための判断指標6項目が全て最低のステージ1に収まっていることや、感染者の回復が順調に進み、全168人の感染確認者のうち療養中が3人まで減ったことなどを説明。「医療従事者や休業、外出自粛とご不便を伴いながら頑張っていただいた県民の勝利。心から感謝を申し上げたい」と述べた。
対策がステージ1に移行したのに伴い、8日以降、高齢者や妊産婦などを含む全県民の外出自粛要請が解除され、県外への移動自粛も原則、解かれる。休業要請が続くライブハウスやキャバレーなど濃厚接触が避けられない10業種については、最低1メートルの距離を確保するなどのガイドライン順守を徹底する前提で全て解除。イベントも開催時の人数制限が外された。
県立学校は通常授業や部活動、給食を再開。公立小中学校についても市町村に同様の対応を求める。
自粛要請の全面解除に当たり、「新しい生活様式を参照しながら、自ら感染対策を行うということが全ての大前提。ここをしっかりと認識を新たにしてほしい」と呼び掛けた。
県内で初めて感染者が確認されたのは3月17日。以降、病院や福祉施設など4カ所で発生したクラスター(感染者集団)や都内との往来者などが感染者数を押し上げた。4月17日には政府が緊急事態宣言対象地域を全国に広げ、本県は、その中でも感染者が急増しているとして特定警戒都道府県に指定された。
県は5月7日にコロナ対策を段階的に緩和・強化するための県独自基準を発表。最高のステージ4から、同18日にステージ3、同25日にステージ2へと段階的に引き下げられてきた。
今後、再び感染が拡大するなど判断指標が悪化した際は、迅速に対策ステージを引き上げる方針。
【8日に休業要請が解除される業種】
■遊興施設等
キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、スナック、バー、パブ、性風俗店、デリヘル、カラオケボックス、ライブハウス