【デスク日誌】着物の魅力詰まる1冊
東京・銀座の呉服店「染織工芸 むら田」元店主、村田あき子さん(故人)からの聞き取りをまとめた「九十一歳、銀座きもの語り」(KADOKAWA)が出版された
▼モザイク作家の板谷梅樹さんの娘で、筑西市出身の陶芸家で文化勲章受章者、板谷波山の孫に当たる。同市で毎年3月に開かれている波山をしのぶ市民の集い「波山の夕べ」に、ほぼ必ず出席。貴重な証言を披露してきたが、2024年10月に死去した
▼落ち着いた和装姿で、誰でも丁寧に応じる上品な物腰が印象に残る。地域の伝統食「すみつかれ」と波山のエピソードを聞かせていただいたことも
▼同書には、着物の魅力を巡る熱い思いが詰め込まれている。結城紬(つむぎ)と強く結ばれた不思議な縁、世界の古裂(こぎれ)を着物の新しいデザインに生かしていく、銀座の店の奥義が語られる。魅力あふれる1冊だ。(報道部・冨岡良一)








