【デスク日誌】「田植踊」の再興を願う
福島県浪江町室原地区出身の椀台俊夫さん(76)は、東京電力福島第1原発事故の影響で古里を離れた。現在は土浦市内で暮らしながら、書道教室を開いている
▼浪江町について尋ねると、祭礼などで披露される郷土芸能「室原の田植踊」を教えてくれた。若い頃から保存会の一員で、ひょっとこの面を着けて鬼を退治する場面などを演じてきたという
▼町によると、室原地区には原発事故前、194世帯676人が暮らしていた。2023年3月末に一部地区で避難指示が解除されたが、帰還した住民は12世帯18人(今年2月末時点)。椀台さんは昨年春、思い出の詰まった自宅を取り壊した
▼「仲間は離れ離れで、今は保存会活動がままならない状況」と悔しそうに話す椀台さん。茨城で生活していても心はいつも浪江を向き、保存会の再興を願っている。(土浦つくば支社・今橋憲正)









