2019年3月23日(土)

【論説】石岡一センバツへ 晴れの舞台で旋風を

第91回選抜高校野球大会は23日開幕し、県立石岡一高の甲子園がいよいよ始まる。21世紀枠で初めての出場を果たし、大会3日目に盛岡大付属高(岩手)と対戦する。臆することなく、晴れの舞台で全力を出し切り、石岡旋風を巻き起こすようなはつらつとしたプレーを期待したい。

練習を重ねてきた選手たちがまず目指すのは初戦突破だ。対戦相手が決まり、酒井淳志主将は「持っている力を出し切る。その先に甲子園1勝が見えてくるはず」と意欲十分だ。盛岡大付は昨秋の東北大会で準優勝。攻撃力が高い。川井政平監督は「投手を含めた守備と立ち上がりの3回が勝負」と話し、「元気と感動を与えるプレーをしてきたい」と力強く語った。

選抜高校野球の21世紀枠は、前年の秋季都道府県大会で好成績を収め、他校の模範となり、困難な条件を克服した学校などが選出対象となる。石岡一は昨秋、甲子園組の明秀日立、土浦日大を破って4強入りを果たし、準決勝でも藤代と大接戦を演じた。これまで甲子園の切符には手が届かなかったが、以前にも関東大会出場を果たすなど、県内では実力校として存在感を見せてきた。

1910年に新治郡立農学校として開校。石岡農、石岡と改称を経て、49年に現在の校名となった。普通科、園芸科、造園科がある。農業実習や課外授業などのため、部員全員がそろって練習できる時間が限られることもあり、そうしたハンディキャップを、工夫を凝らした練習で乗り越え、県大会などで好成績を上げてきたことが評価され、21世紀枠の候補に推薦された。

21世紀枠はまず県単位で推薦を受け、さらに地区推薦(茨城県は関東地区)を経て、全国各地区の候補の中から、現在は3校が選ばれている。本県勢では水戸桜ノ牧や日立一がかつて地区推薦まで進んだが、最終的な選考で甲子園出場までには届かなかった。今大会の21世紀枠は石岡一のほか富岡西(徳島県)、熊本西(熊本県)が選ばれている。

本県勢のセンバツでの戦績は、1994年に常総学院、99年に水戸商が準優勝。本県から3校が出場した2001年、常総学院が全国制覇を果たした。それ以降はあまり振るわず、1、2回戦で敗退することが多く、15年に常総学院が準々決勝まで駒を進めたのが近年の上位成績となっている。昨年は初出場で臨んだ明秀日立が1、2回戦は勝利を収めたものの、センバツ連覇を果たし大阪桐蔭と3回戦で対戦し涙をのんだ。

2001年に設けられた21世紀枠にはこれまで48校が出場。多くは1、2回戦で敗退しているが、01年に宜野座(沖縄県)、09年に利府(宮城県)が準決勝進出を果たしている。石岡一は本県甲子園組を破る力を備えているだけに、勝ち星を重ねてほしいところだ。

地元も大いに盛り上がっている。石岡市内では市役所をはじめ商店の軒先などに横断幕やのぼり、ポスターなどが掲げられている。「金足農業のような快進撃を」「長年の夢がかなった」「はつらつとしたプレーを」など応援ムードは高まるばかり。期待の声に監督や選手たちは「お世話になっている地域の人やOBの方々に恩返したい」と意気込みを見せている。

もちろん勝利が全てではない。まずは晴れの舞台で全ての力を出し切ることが大事だ。

2019 年
 3 月 23 日 (土)

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