坂東市、琉球ガラス工芸協と協定 工房整備に技術支援
坂東市と琉球ガラス工芸協業組合(沖縄県糸満市)は22日、連携協定を締結した。市は同組合から、旧大塚酒造(同市岩井)の歴史的な建造物を利用した施設内に設けられるガラス工房の整備や技術者養成などについて技術支援や総合的なアドバイスを受ける。今後、地元ガラス製品の新ブランド開発に大きな期待が掛かる。工房は2015年度中の開設を目指す。
吉原英一市長と大江聖彌代表理事が同日、同市岩井の筑波銀行岩井支店で協定書に調印した。
駐留米軍の使ったガラス瓶の再利用から出発した琉球ガラスは、主にコップや皿など生活雑貨の手作りのガラス製品で、気泡や色の鮮やかさなどに特徴がある。1998年には沖縄県の伝統工芸品に認定された。協定締結式には、琉球ガラスの1升瓶に詰められた泡盛や小中学生のコンテストで寄せられたアイデアが基になっているという野菜レタスをかたどったグラスが持ち寄られた。
同組合の稲嶺秀信専務理事(41)は「琉球ガラスのノウハウを提供し、地域に根差したガラス製品を開発したい。(琉球ガラス村で培った)集客などの面でも総合的にアドバイスしていきたい」と意欲を示した。
同組合は1985年に設立され、糸満市福地で複合施設「琉球ガラス村」を経営。ガラス工場と小売り販売だけでなく、子ども向けの吹きガラス体験なども実施し、美術館やレストランなどもある。ベトナム・ハノイ市にも子会社の現地法人を設立し、工房を運営している。