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弘道館記碑の修復完了 東日本大震災で崩壊

復旧記念式典でお披露目された弘道館記碑=水戸市三の丸1丁目
復旧記念式典でお披露目された弘道館記碑=水戸市三の丸1丁目


東日本大震災で崩壊する被害に遭った「弘道館記碑」の修復が完了し、復旧記念式典が18日、水戸市三の丸1丁目の記碑が納められた弘道館の八卦堂(はっけどう)などで開かれ、文化庁や県、市の関係者ら約50人が出席した。

橋本昌知事ら関係者が記碑の復旧を祝って除幕。橋本知事は「誇りにする記碑がよみがえり、うれしく思う」と述べ、文部科学大臣政務官の上野通子氏は「(記碑は)弘道館のシンボル。地域の皆さんに末永く大切にされることを願う」とあいさつした。

記碑は、大震災で本体の下半分が部分的に崩壊。同庁が3月に修復作業に着手し、10月末に完了した。修復費用は八卦堂からの運び出し作業などの経費を除いて約5千万円。

修復作業は、樹脂を使って全体的なひび割れなどを接着・補強し、剥離した部分の固定にはボルトを活用した。碑本体を補強するため、表面から5センチの厚さで縦にスライスし、間に樹脂を入れる作業も行った。1953年に修復した際、本体に施された背面のコンクリートを除去し、45年以前の姿がほぼ復元された。

記碑は水戸藩9代藩主・徳川斉昭が1838年、藩校・弘道館の教育の基本精神を表した「弘道館記」を刻んでいる。

戦後3回目となる記碑の一般向け特別公開が19〜24日の6日間、各日午前10時〜午後3時まで行われる。無料。

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