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戦国末期遺構から石塔 縄文土器も多数出土

整地遺構から出土した石製の五輪塔(左)と宝篋印塔=石岡市東田中
整地遺構から出土した石製の五輪塔(左)と宝篋印塔=石岡市東田中


県教育財団は6日、石岡市東田中の東田中遺跡の発掘調査で、戦国時代末期の整地遺構から、五輪塔や宝篋印(ほうきょういん)塔など、石で作られた供養塔が多数出土したと発表した。同財団は「整地された遺構から供養塔が数多く出土するのは珍しい。目的は分からないが、何らかの行為が行われていたことが想像できる」としている。

同遺跡は同市南部の山王川左岸の標高約24メートルの台地に位置し、範囲は南北約350メートル、東西約250メートル。2011年に行われた1次調査では、主に縄文時代中期(約4500年前)の竪穴(たてあな)建物跡や袋(ふくろ)状(じょう)土抗(どこう)が確認された。

2次調査となる今回は昨年10月から今月にかけて、1次調査区域の西側6457平方メートルが対象となった。確認できた竪穴建物跡は10棟で、縄文時代や古墳時代後期(約1500年前)のものが確認。台地上の平場では整地遺構が確認された。

縄文時代中期の竪穴建物跡からは、深い形をした多数の縄文土器、土器片錘(へんすい)、石鏃(せきぞく)などが良好な状態で出土。整地遺構からは、五輪塔や宝篋印塔などの石塔の部材49個が出土した。このほかに、土師(はじ)質土器も確認され、同遺構は戦国時代末のものであることが分かった。

同財団は「竪穴建物跡から出土した縄文土器は前回調査したものよりわずかに古い時期のもので、この時期の集落を考える上で貴重な資料になる」としている。

東田中遺跡は8日午後1時半から一般公開される。問い合わせは同財団石岡事務所TEL029(225)6587

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