小中幼保で「オール英語」 水戸市教委、来年度までに授業導入

水戸市教委は来年度までの2年間で、原則英語だけの「オール・イン・イングリッシュ授業」を全ての市立小中学校、保育所・幼稚園に導入する。幼少期からの一貫した英語教育に加え、子どもたちの英会話の機会を増やすことで、より実用的な英語力を身に付けさせるのが狙いだ。27日には同市下国田の市立国田小で同授業が初めて行われ、児童はゲームやクイズなどを通じて積極的に英会話を楽しんだ。
市総合教育研究所によると、市は2004年度に国の英会話教育特区の認定を受け、06年度に県内で初めて市立小に英会話科目を取り入れた。オール・イン・イングリッシュ授業は、この英会話科目や幼稚園の「英語遊び」の時間などを活用し、月1回の割合で実施する。
国田小での同授業は2年1組で実施。児童21人に対し、市の英語指導助手(AET)リーダーで2011年度から同小を担当する米国人、ホーリー・リーブスさん(34)が、担任教諭と協力しながら授業を進めた。
この日のテーマは「動物」で、ホーリーさんはイラストを使いながらサメやゾウなどの英単語や発音を英語で説明。子どもたちは覚えたての英単語ですごろくなどに取り組み、ホーリーさんや同級生との英会話に挑戦した。
授業で積極的に手を上げた小林翔太君(7)は「動物の名前を英語で初めて言ってみた。授業はとても楽しく、頑張ってもっと上手に英語を話せるようになりたいと思った」と笑顔を見せた。ホーリーさんは「ただ英語を聞いてもらうような授業ではなく、子どもたちが楽しみながら英語を使ってもらえるような授業を目指していきたい」と話した。
市教委は今後、各小中学校や保育所・幼稚園に順次、同授業を導入する。