ジェトロ茨城開所 輸出、海外進出を支援
日本貿易振興機構(ジェトロ)の本県拠点となる「茨城貿易情報センター(ジェトロ茨城)」が水戸市柵町の県水戸合同庁舎4階に開所し、2日、業務を開始した。同センターの設置は国内40番目で、北関東では初めて。本県と海外の橋渡し役を担い、海外ネットワークを活用して県内農産物の輸出や企業の海外投資・進出を支援する。ジェトロ茨城は「まずは事務所を訪れ、気軽に相談してほしい」と呼び掛けている。
ジェトロ茨城は、県の昨年12月の設置要望を受け、ジェトロが1日付で開所した。常駐スタッフは所長と所員、アドバイザー、アシスタントの4人体制。非常勤の会長には、県経営者協会の鬼沢邦夫会長(常陽銀行会長)が就任した。
主な業務は、貿易投資相談や海外展開に関するセミナー、研修会の開催、海外バイヤーの招聘(しょうへい)など。10月ごろに県内中小企業約20社によるベトナムの海外投資視察を計画している。
本県関係の業務はこれまで都内のジェトロ関東事務所が担当していたが、今回の開所に伴い、県内の支援体制が強化された。県内企業のジェトロへの期待は高く、初日から早速貿易投資相談に訪れた企業もあった。
西川壮太郎所長は「ジェトロの海外ネットワークを積極的に活用する。55カ国の73事務所を各企業などの海外支店と思ってもらいたい」とアピールした。
ジェトロ茨城開所について、橋本昌知事は「企業の海外展開のお手伝いができればと思い誘致した。県も一緒になって、世界に開かれた茨城をPRしていく」と述べた。
開所記念式典は19日、同庁舎などで、石毛博行ジェトロ理事長や橋本知事を招いて開かれる。同センターの開設時間は平日午前9時〜午後5時。TEL029(300)2337。(松下倫)