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涸沼ラムサール条約登録 来年6月目指し推進協

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茨城町と大洗町、鉾田市にまたがる涸沼をラムサール条約へ登録しようと、県は20日、地元自治体や関係団体を交え「涸沼ラムサール条約登録推進協議会」を設立した。来年6月ごろにウルグアイで開かれる締約国会議での登録を目指す。実現すれば本県単独での登録は初めてとなり、関係者は自然環境保護の意識の高まりや地域の活性化につながると期待している。

ラムサール条約は、特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地を保全する国際条約。

涸沼は海水と淡水が混じる県内唯一の汽水湖で、全域が県指定鳥獣保護区に指定されている。湖水面積は約9・35平方キロメートル、湖岸延長は約20キロに上る。

絶滅危惧種のヒヌマイトトンボが生息し、世界中のスズガモの1%以上が涸沼で越冬することなどが登録要件を満たしており、11月に国指定鳥獣保護区に切り替える手続きも進んでいる。

水戸市笠原町の県開発公社ビルで開かれた設立総会には県と3市町のほか、地元の農協や観光協会、商工会、クリーンアップひぬまネットワークなど計17機関・団体から約50人が出席。会長に橋本昌知事を選出し、副会長には3市町の首長が就いた。

総会では、地元の機運醸成を図るため涸沼を紹介するパンフレットを3市町の全世帯に配布し、自然環境の保全と「賢明な利用(ワイズユース)」について考える講演会や自然観察会を開くことを決定した。

条約締約国は今年4月末現在で168カ国、2181カ所で、このうち日本は46カ所。本県関係では古河市と栃木、埼玉、群馬3県にまたがる渡良瀬遊水地が2012年7月に登録されたが、県内分の面積は全体の1%未満。 (戸島大樹)



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