児童、司書業務に挑戦 結城 貸し出しや展示棚作り
結城市国府町1丁目のゆうき図書館で27〜29日の3日間、「子ども司書養成講座」が開かれ、小学生がお薦めの本を紹介する展示棚を作るなどして、図書館業務の一端に触れた。
講座は市教育委員会が主催。児童の図書館への関心を高め、読書の習慣につなげようと、昨年から始まった。取り組みは、県内では潮来市に次いで2番目となる。
市内の小学5、6年生12人が参加し、貸し出しなどのカウンター業務や本の整理を体験。29日は広報業務として、展示棚の作製を行った。
児童たちは小説や科学、歴史、絵本といった自分が利用者に薦めたい本を選び出し、せりふの「吹き出し」の形をした紙にタイトルと内容を書いて紹介。真剣な表情で動物やケーキの切り紙を作り、本棚を飾り付けた。
ホラー小説と童話を選んだ市立結城小5年、松崎美優さん(11)は「怖い話が好き。(講座を通じて)司書が本をとても大事にしているのが分かった」と感想。1年に本を100冊以上読む同小5年、石黒南香さん(11)は「これからも図書館を利用したい」と、本への興味が増した様子だった。
講座の最後には、子ども司書認定証の贈呈式が行われた。小林仁教育長は「友達や家族に体験を話し、読書の輪を広げてほしい」と述べた。
児童たちが作った展示棚のコーナーは同日、図書館1階に設置された。年内まで設けられる予定。
(溝口正則)