鉄道写真120点一堂に 中井精也展、筑西で開幕

「ゆる鉄」として知られる人気の鉄道写真家、中井精也氏(47)の作品を集めた「鉄道写真家中井精也写真展1日1鉄!inターミナル・ステーションしもだて」が4日、筑西市丙のしもだて美術館で開幕した。中井氏によるトークショーも行われ、撮影話を聞こうと会場は満員。中井氏は「写真は誰かに何かを伝えるために撮る。日本は美しい風景があり、鉄道のそばにある平和な風景は私にとって掛け替えのないものだ」と聴衆に語り掛けた。
写真展には中井氏の作品約120点が一堂に並んだ。桜吹雪と菜の花の中を走る真岡鉄道のSLや関東鉄道常総線など下館駅を起点とする路線の写真も含まれている。「懐かしい風景の中にSLや車両を入れて季節感を表現したい」と中井氏。
中井氏は1967年生まれ。成蹊大卒業後、写真専門学校を経て鉄道写真家の真島満秀氏に師事。独立後は独自の視点で鉄道をテーマに撮影し、新しいジャンルの幅を広げた。2004年からは毎日1枚ずつ鉄道写真を撮影し、日本人の暮らしと深い関わりを持つ鉄道の姿を「1日1鉄!」としてブログに掲載している。
会場には、初代新幹線の前頭部の部品が筑西市内で製造されていたことから、東海道新幹線開業50年に合わせて0系新幹線の部品展示も。会期は11月30日まで。一般500円、高校生以下無料。月曜休館(13日、11月3日、24日は開館し、翌日休館)。5日は「SL対談!機関士 湯浅陽三×中井精也」(午後1時半からアルテリオ1階集会室、先着150人、当日午前10時から入場整理券を配布)を開催予定。
(大高茂樹)