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陸前高田の釘子さん講演、防災意識向上訴え ひたちなか

被災地の現状や今後の防災のあり方について講演した釘子明さん=ひたちなか市青葉町
被災地の現状や今後の防災のあり方について講演した釘子明さん=ひたちなか市青葉町


津波防災の日(11月5日)に合わせ、津波防災講演会が31日、ひたちなか市青葉町の市文化会館で開かれ、講師を務めた岩手県陸前高田市の「陸前高田被災地語り部」くぎこ屋の釘子明さんが東日本大震災で被災した経験を踏まえ「自分は災害に遭わないと思っているのは大きな間違い。まずは自分が利用する避難所から見直してほしい」と、防災意識の向上を訴えた。

講演会は県と水戸地方気象台が主催。県が実施している自主防災組織リーダー研修会も兼ねており、約280人が参加した。

釘子さんは大震災後、避難先の中学校で避難所の運営を担った。互いが協力しやすいよう住民を地区別に分けたり、子どもや高齢者への食料配布を別室で行うなど、問題が生じないよう配慮した点を紹介した。

また、水や食料などの備蓄品や予備電源がなく苦労したことから、災害用トイレや非常時の連絡手段を確保する必要性を指摘し「被災時に生活する自分の避難所にどのような備えがあるか、日ごろから確認しておいてほしい」と呼び掛けた。

講演会ではほかに、県内関係者の被災体験として、ひたちなか海浜鉄道の吉田千秋社長と、茨城放送の高田恵一報道防災センター長、県立海洋高校の田山祐行教頭がそれぞれの震災体験を紹介した。講演会場には本紙の震災報道の写真なども展示された。 (戸島大樹)



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