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県北「ジオどら」開発

県北ジオパークのオリジナル商品「ジオどら」をPRする茨城大の学生らと亀印製菓の林太一社長(後列左)、カスミの石井俊樹常務(同右)。右端は天野一男同大教授=県庁
県北ジオパークのオリジナル商品「ジオどら」をPRする茨城大の学生らと亀印製菓の林太一社長(後列左)、カスミの石井俊樹常務(同右)。右端は天野一男同大教授=県庁


県北地域などに残る古代の地形や美しい景観を観光や教育に役立てる「県北ジオパーク」を広くPRしようと、同ジオパークの活動を支援する茨城大の学生が中心となり、初のオリジナル商品として、どら焼き「ジオどら」を開発した。ジオパークを訪れた観光客向けの土産品として学生らが発案し、県内企業の亀印製菓(水戸市)とスーパーのカスミ(つくば市)が生産や販売に協力。今月末から順次、両社の店舗などで販売を開始し、地域活性化や県北ジオパークの知名度向上につなげたい考えだ。

県北ジオパークのオリジナル商品第1弾の「ジオどら」は、亀印製菓が製造・販売するどら焼きの表面に、奥久慈リンゴをもじったオリジナルの女性キャラクター「奥久慈凛子(りんこ)」のイラストの焼き印を押した。包装もジオパークらしく、地層をイメージしたデザインに仕上げた。

発案したのは、同大で地球科学を専攻する学生を中心に2008年に発足し、本年度は14人が活動する学生組織「茨城大地質情報活用プロジェクト」。これまでは県北ジオパークの地質観光マップや案内看板の作製などに取り組んできた。

県北ジオパークにはこれまで土産品となる商品がなかったことから、同プロジェクトの学生らは本年度、県北ジオパーク推進協議会の商品開発ワーキンググループなどと連携し、オリジナル商品の開発を検討する中で、幅広い年代に親しまれるどら焼きに着目。

県庁や茨城空港などの焼き印入りどら焼きを販売する亀印製菓に協力を依頼したところ、林太一社長が快諾し商品化が決定。販売についてもカスミの協力を得た。

県北ジオパーク運営委員長の天野一男同大教授は「学生と地元企業のコラボがうまくできた。地域の経済効果につながれば」と期待。商品開発を担当した同大4年、郡山鈴夏さんは「販売をきっかけに多くの人にジオパークに興味を持ってもらいたい」と話した。

ジオどらは3個入り500円、6個入り1000円(ともに税別)で、カスミが12月30日、亀印製菓が来年1月中旬に発売する。当面は両社の県央、県北の各7店舗程度で取り扱い、徐々に販売店舗を拡大していく。

(松下倫)

★県北ジオパーク
国内35カ所のジオパークの一つで、2011年に日本ジオパークに認定された。五浦海岸や袋田の滝など県北、県央地域の13の「ジオサイト」で構成。茨城大と県北の各自治体を中心に運営する。ガイド付きでジオサイトを巡る「ジオツアー」の13年度の参加者は3688人に上った。

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