美少女ロボ 表情リアル つくばでフェス
移動用や介護用など身近な存在となりつつある多彩なロボット技術を紹介する「つくばロボットフェスティバル」が11日、つくば市竹園2丁目のつくば国際会議場で開かれた。宇宙航空研究開発機構(JAXA)シニアフェローで、小惑星探査機「はやぶさ」の開発者、川口淳一郎さんの講演もあり、会場は多くの親子連れでにぎわった。
主催のつくば市などが昨年まで開いてきたロボットフォーラムを刷新した初めての企画で、従来の講演会に加え、研究機関や高校、企業がブースを出展。ロボットの実演や試乗体験を行った。
自動車メーカーのホンダが開発した「歩行アシスト」を装着した40代の男性は、「自然な感じで両足を動かせる」と感心した様子。産業技術総合研究所が開発した美少女ロボット「未夢(ミーム)」の実演を見た親子は、人間そっくりの繊細な動きや顔の表情に驚いていた。
同市立竹園西小の原野伶眞君(12)は「ロボットのプログラミングに挑戦した。話す言葉を設定したりして楽しかった」と笑顔で話した。
一方、川口さんは小惑星探査で世界をリードする技術力の高さを紹介。「マニュアルや教科書に頼っていては独創的な発想が生まれない」「日本人はできることしかやらない気風がある」とも語り、能力のある“変人”と言われる人に対し、社会全体がもっと寛容になるべきと訴えた。 (今橋憲正)