大学入試改革を 水戸 高校教育の在り方探る
高校教育と大学教育の接続の在り方を考えるシンポジウム(茨城大主催)が20日、水戸市三の丸1丁目の常陽芸文センターで開かれ、教職員など約100人が円滑な接続の在り方を探った。
シンポジウムは、中央教育審議会が昨年12月、「知識偏重型」から「知識活用型」への教育に転換するため、大学入試などを改革するよう答申したことを受けて企画された。
文部科学省の前川喜平審議官が基調講演。現在の小学生が将来就職する際、65%が現時点では存在していない職業に就くとの研究結果を紹介した上で、「先の見通しがつかない時代を生き抜くには既存の知識だけでは不十分。自分の考えを切り開いていける力をつけてあげなければならない」と改革の必要性を強調した。
パネル討論会には県内の高校長らが参加。県教委の柴原宏一教育次長は「答申は大学入試だけでなく、ターゲットは高校だと思う。高校はなかなか変われなかった。高校の教員が意識を変えないといけない」と強調した。県立水戸一高の小田部幹夫校長は「改革の時だ。接続部分が大事で、大学の入り口部分が変わらないと高校教育は変わらない」とし、大学入試改革の方向性については「いかに客観性を保ち、受験生から理解を得られるかが大切だ」と指摘した。
(小池忠臣)