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ベトナム実習生 3市農家に第1陣19人

歓迎会であいさつするベトナムからの実習生=水戸市梅香
歓迎会であいさつするベトナムからの実習生=水戸市梅香


JA県中央会(加倉井豊邦会長)が進めているベトナム人の農業技能実習生受け入れ推進事業で、来日実習生の第1陣となる19人が24日、結城、坂東、つくばの3市の農家に配属された。今後3年間で約300人の受け入れを目指していく計画で、同国への技術移転や県内生産現場の人手不足解消につなげていく方針だ。


実習生は2月20日に来日。約1カ月の研修を経て、3年間、農家で働きながら技術を学ぶ。2013年3月に県と同国との間で「農業分野の協力強化に関する覚書」を締結したことを受け、JA県中央会と同国が「実習生受け入れに関する協定書」を交わしたことで、継続的な受け入れが実現した。

受け入れに当たってJA県中央会は、13年10月に協同組合「エコ・リード」を設立。同組合を事業主体として、実習生への日本語教育体制などを整えてきた。今後は毎年2月と8月に、それぞれ50人程度の実習生を受け入れていく方針だ。

24日は19人の配属に先立ち、水戸市梅香のJA会館で歓迎会を開催。加倉井会長は「農業を通じて学んだことを持ち帰り、日本とベトナムの懸け橋になっていただきたい」とエールを贈った。これに対し、実習生のグエン・ヴァン・トさん(23)は「ベトナムの農業発展に役立てるよう頑張りたい」と、日本語で応えた。

同国側の人材送り出し会社「SONA(ソナ)」のダン・フイ・ホン社長は、今後の実習生増加を見据え「茨城県内に常駐の駐在員を配置したい」との考えも示した。

県農業経営課によると、県内の地域農協が受け入れている外国人実習生は1186人(15年1月末現在)。エコ・リードの秋山豊理事長は「(受け入れを進めることで)人手不足のために農業継続を諦めていた農家や規模拡大を進める農家の手助けになれば」と話した。

(前島智仁)



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