次の記事:常磐道で速度違反、身代わり出頭させる レーサーら逮捕

水戸・佛性寺 創建時のかやぶき 

落慶式が開かれた佛性寺本堂=水戸市栗崎町
落慶式が開かれた佛性寺本堂=水戸市栗崎町


東日本大震災で甚大な被害を受け、修復された水戸市栗崎町の国指定重要文化財・佛性寺(ぶっしょうじ)本堂の落慶式が7日、現地で開かれた。周辺住民や檀家(だんか)ら約150人が出席し、創建当時のかやぶき屋根に復元された本堂の完成を盛大に祝った。


市歴史文化財課によると、佛性寺本堂は1585(天正13)年ごろに建立された。全国でも珍しい八角形の木造の本堂として知られ、本堂軒下の上部にある「木鼻(きばな)」と呼ばれる飾りには、室町時代の建築物に見られる渦巻き模様の意匠が施されている。

寺は、2011年3月の震災で本堂を支える数本の柱が大きく傾いたほか、扉が破損するなど甚大な被害を受けた。同年12月に国、県、市と徳川ミュージアム(同市)の補助を受けた修復工事が始まり、総工費は約2億円に上った。

工事では、建物全体を解体して組み直した。昭和後期に銅板に替わった本堂の屋根をかやぶきに戻して復元。工事に伴い本堂の仕組みを調べ、東側にあった扉を創建当時の南側に移設した。

式典では本堂完成を祝う法要が営まれ、代表者が焼香した。山田純永住職は「創建当時の姿に復元された本堂を守っていきたい」と話した。(小野寺晋平)

最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース