観光用自転車 返却相互に受け入れ 古河市、栃木・野木町と協定
古河市と栃木県野木町は5月1日から、それぞれ行っている観光用の貸し出し自転車について、JR古河駅西口駅前とJR野木駅近くの貸し出し施設で、互いの自転車の返却を受け入れる。菅谷憲一郎市長と真瀬宏子町長が17日、古河市下大野の市総和庁舎で、相互協定書にサインした。協定は観光促進や住民の相互交流に大きく役立つと期待されている。両市町は観光パンフレットの共有化に乗り出すことも決めた。
観光用の自転車は、JR古河駅西口前の「まちなか再生広場」(古河市本町4丁目)が20台、JR野木駅近くの野木町ボランティア支援センター「きらり館」(同町友沼)が計8台を無料で貸し出している。
JR古河駅周辺には古河街角美術館や篆刻(てんこく)美術館、旧古河城の出城跡にある古河歴史博物館などの観光施設が集積。県境から約1キロ圏内の野木町側には、1893年に建設された産業遺産「旧下野煉化(れんか)製造会社れんが窯」(同町野木)=国重要文化財=や、初代古河公方足利成氏の墓のある満福寺(同町野渡)などが点在している。
野木町は、れんが窯の隣接地に交流センターの建設を計画し、来年5月にグランドオープンさせる予定。産業遺産や渡良瀬遊水地の自然について解説する展示コーナーも設置されるという。
「互いの街の交流をさらに深めたい」と菅谷市長。真瀬町長は「徒歩も良いが、自転車で行き来できる範囲でお互いの交流が促進できれば」と話した。
(冨岡良一)