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旧弘道館、武家の茶席 石州流全国大会

旧弘道館に設けられた石州流の茶席。自然光の柔らかな明かりの中で参加者は武家の茶道を味わった=水戸市三の丸
旧弘道館に設けられた石州流の茶席。自然光の柔らかな明かりの中で参加者は武家の茶道を味わった=水戸市三の丸


「武家の茶道」と呼ばれる石州流の全国大会「全日本石州流茶道協会水戸大会」が30、31の両日、水戸市内で開かれた。高松市や長野市など全国から約300人が参加し、最終日には日本遺産に認定された「近世日本の教育遺産群」の一つ、水戸市三の丸1丁目の旧弘道館に茶席が設けられ、武家茶の真髄を味わった。

石州流は、片桐石州を流祖と仰ぐ茶道の流派の総称で、地域ごとにグループを形成している。水戸の水戸何陋(かろう)会、彦根の彦根一会流、仙台の仙台藩茶道石州流清水派などで、全日本石州流茶道協会を組織している。

この日は、旧弘道館正庁と至善堂に茶席を設け、水戸何陋会のメンバーが参加者に濃茶と薄茶を振る舞った。

高松市から参加した石原恵子さんは「由緒ある旧弘道館での茶席で、私の人生にとって有意義な一日となった」と話し、同協会理事長で水戸何陋会の湊素仙会長は「全国の茶道仲間は震災復興を支援してくれた。復旧した旧弘道館で茶をたてることができ記念になった」と感慨深げに語った。 (武藤秀明)



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