白鵬関、土俵入り 鹿島神宮観客歓声

大相撲の横綱白鵬関=宮城野部屋=が6日、鹿嶋市宮中の鹿島神宮で奉納土俵入りを行った。白鵬関が両腕を大きく広げてせり上がる不知火型の土俵入りを披露すると、観衆からは「日本一」の声が飛んだ。
同神宮の本殿前には、カメラを手にした多くの人たちが詰め掛け、白鵬関の力強い動作に見入っていた。神栖市溝口の60代の主婦は「テレビと実物は違う。来て良かった」と満足した様子。同神宮の鹿島則良宮司は「たくさんの方がいいものを見たと、にこやかだった。これからも相撲の世界と関わりを持っていければ」と話した。
貫禄の土俵入りに白鵬関は「雨の心配はあったが、言葉通り、雨降って地固まって土俵入りができて安心した。一生懸命やりました」と振り返った。
同神宮と相撲の縁は深く、祭神の武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)は、古事記に伝わる国譲りの神話で神々と力比べをしたとされ、この力比べが相撲の始まりとも伝えられる。同神宮によると、横綱の土俵入りが行われるのは初めてという。 (小林久隆)