女性のキャリア生かそう 笠間市が支援研修
栄養士や看護師など資格を持つ女性の職場復帰を後押しする笠間市主催の「復職支援研修会」が26日、始まった。女性の社会進出を促進する同市初の事業で、初日は同市中央の市役所で「今、現場で求められていること」をテーマに担当講師が説明。今後は10月までの間に、各参加者の都合を配慮し現場研修が行われる。
復職支援研修会は長期のブランクに対する不安の解消を図り、就職活動を後押しする狙い。6資格の有資格者を対象に募集し栄養士、看護師、保育士、保健師の4資格に市民ら計17人が申し込んだ。
現場で求められることの説明は、資格別に実施。栄養士部門では、市立病院勤務の中沢かおりさん(37)が講師を務め、「昔は病院給食は冷たい、まずいなど言われた。現在は食事も治療の一環として捉えられ、患者一律の食事ではなく、個人対応が求められている」と、過去と現在の違いを紹介した。
看護師部門では、参加者から「中途採用者に対して、フォローがない職場もあると聞く」と復職の悩みが打ち明けられる場面もあり、担当講師は耳を傾けて不安解消に努めた。
このほか、ハローワーク笠間の大徳正所長による就職活動のアドバイス、現場研修の会場となる市立病院や市保健センターなどの見学も行われた。
管理栄養士の資格を持ち、妊娠・出産のため、1年半前に職場を離れたという笠間市赤坂の山本惇子さん(32)は「現場環境が変わり、再就職してもやっていけるか不安があって参加した。同じ悩みを抱える人と接することもでき、良かった。現場研修では、いろいろと吸収したい」と話した。(今井俊太郎)