TPP決議「順守せよ」 県民集会、水戸でデモ行進
環太平洋連携協定(TPP)交渉の閣僚会合が大詰めを迎える中、「TPP交渉における国会決議遵守(じゅんしゅ)を求める県民集会」が20日、水戸市三の丸の駿優教育会館で開かれた。県内から集まった農業や医療などの関係機関・団体の約千人が、農業重要5品目を関税撤廃の例外とする国会決議の順守と、交渉情報の開示などを決議した。
集会でJA県中央会の加倉井豊邦会長が主催者を代表し、「TPPの問題を県民に広く周知し理解をしてもらい、ともに日本の農業と農村を守っていきたい」と呼び掛けた。また、橋本昌知事は「交渉の結果次第では茨城の農業に影響が出るかもしれない。集会の声を国に届けることが大事」と述べた。
集会後、参加者らはのぼりやプラカードを掲げ、JR水戸駅から市内の目抜き通りをデモ行進、国会決議の順守などを訴えた。
JA稲敷農業女性部の飯沼喜見古会長は「農家だけでなく、消費者も被害を受けることを知ってほしい。未来の子どもたちに安全・安心なものを食べさせてあげたい」と話した。 (関口沙弥加)