サカタのタネ 耐病性強いレタス開発 3品種
種苗大手、サカタのタネ(横浜市)は、耐病性に優れたレタスの3品種を開発した。今夏から来年初めにかけて順次、本県など主要産地を中心に販売を始める。国内のレタス種子市場におけるシェア拡大を目指す。
開発したのは「フリフリッカー」「ツインセット」「インターセプト」の3品種。いずれも夏秋向けの品種で、根腐病などの耐病性に優れる。安定的な生産を実現するほか、形状がよく育てやすいのも特長だ。
昨年7月以降、すでに販売を始めている品種「オーディブル」とともに、「セレブレーション・レタス」のブランドで売り出す。フリフリッカーは7月末から、ツインセットとインターセプトは来年1月から、それぞれ販売を始める。
希望小売価格は、5千粒入り缶で6200〜8400円(税込み)。県内の種苗店やJAなどで販売する。
同ブランドの3年後の販売目標は1億5千万円。同社によると、国内のレタス種子の市場規模は10億〜15億円。このうち、同社のシェアは1%程度にとどまっており、新品種開発で10〜15%まで引き上げたい考え。
県販売流通課によると、2013年の本県産レタスの収穫量は、春レタスが3万7800トン、冬レタスが3万3200トンといずれも全国1位を誇る。同社広報宣伝部の清水俊英部長は「一大産地の茨城でレタス生産の振興に協力していきたい」と話した。(前島智仁)