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新盆供養、念仏踊り 石岡・真家地区 浴衣、花がさ姿で奉納

新盆の家で供養の舞を披露する踊り子=石岡市真家
新盆の家で供養の舞を披露する踊り子=石岡市真家


石岡市の真家地区で新盆の家を回り仏の霊を慰める供養の踊り「真家みたまおどり」が15日、地区内の寺や新盆の家などで披露された。踊りを通して先祖のみ霊と心が融和するとして、新盆を迎えた家族は踊りを静かに見守っていた。

みたまおどりは、平安時代末期から福寿院(同市真家)に伝わる念仏踊りで、新たに入仏したみ霊供養のため、寺や新盆家を回り奉納する。奈良県の長谷寺から伝えられ、旧盆を中心に「御霊供養」として老若男女が寺の庭に集まり、毎年夜を徹して踊ったのが始まりという。国選択無形民俗文化財、県指定無形文化財。

同日は同地区内の明円寺を皮切りに、新盆の四つの家と戦没者忠霊塔のある園部地区コミュニティセンターなど8カ所で奉納。踊り子が浴衣、花がさ、白足袋、草履の身支度で、太鼓や笛、歌に合わせて踊った。父親を亡くした大塚実さん(51)は「父も私自身も踊っていたので懐かしく思い出した」と目頭を押さえた。

踊り子の足立綾伽さん(12)は「亡くなった人に今までお疲れさまでしたという気持ちを込めて踊った」と話し、おどり保存会の真家巌会長は「長く続くように若い人たちに伝えていきたい」と話した。


(飯田勉)



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