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TX開業10年 乗客 開業時の2倍超

「出発!」と大きな声で合図する「こども1日駅長」たち=東京都千代田区のTX秋葉原駅
「出発!」と大きな声で合図する「こども1日駅長」たち=東京都千代田区のTX秋葉原駅


つくば-秋葉原駅間を最速45分で結ぶつくばエクスプレス(TX)が24日、開業10周年を迎えた。1日の平均輸送人員は開業初年度の15万人から2014年度には2倍以上の32万6千人に増え、さらに増加傾向を示している。同日、秋葉原駅で「こども1日駅長」による列車発車式などの記念イベントが行われた。運行する首都圏新都市鉄道(東京)の柚木浩一社長は「皆さんの支援で大きく成長してきた」と謝意を示した。

TXは、本県と東京、埼玉、千葉の1都3県を通る全20駅(58.3キロ)の路線で、05年8月24日に開業した。1日の平均輸送人員は開業以来、毎年度増え続けており、月ごとの集計では今年6月の速報値で34万2千人となっている。

柚木社長は、順調な沿線開発や安全運行第一の姿勢を継続してきたことが開業10年を迎えられた要因と分析しながら、地域と連携して沿線外からの誘客にも力を注ぐとし、「一緒になって街づくりに取り組む前向きな姿勢が沿線自治体にある。われわれも広くPRしてお客さまに来ていただく体制を取りたい」と意気込んだ。

10周年を機に新制服が採用され、同日、交代式が行われた。乗客の安全輸送に取り組む姿勢を示す濃紺を基調にした運輸と技術両部門の制服が披露され、新たな制服と従来の制服を着た2人の職員がそれぞれ向き合って敬礼し、新旧交代を印象づけた。

こども1日駅長は、つくば市立並木小3年の落合美弥さん(8)ら4人が、新制服を着てホームに立ち、午前9時40分秋葉原発守谷駅行き普通列車の発車に合わせ、「出発!」と大きな声で合図。落合さんは「緊張したけど楽しかった」と笑顔だった。

また、子どもたちが描いた絵画150点を展示した「こども美術館列車2015」を9月6日まで運行する。絵画が展示された子どもと家族が最初の列車の乗客となり、車内に展示された作品を楽しんだ。(高岡健作)

★つくばエクスプレス
つくば-東京・秋葉原駅間の58.3キロを最速45分で結ぶ都心高速鉄道。6両編成で最高時速は130キロ。東京、埼玉、千葉、茨城の1都3県に20(県内6)の駅がある。1日平均輸送人員は開業初年度の15万人から右肩上がりで増え、2014年度は32万6千人だった。全線に踏切がなく、全駅のホームには転落防止用の可動式ホーム柵が設置されている。

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