たかはぎFMで職場体験 高校生、出演や制作
高萩市のコミュニティー放送局「たかはぎFM」で、通信制の第一学院高校高萩校の3人が今月、インターンシップとしてスタッフたちに交じり放送に参加している。パーソナリティーとなって音楽の選曲や紹介を行ったり、集大成となる特別番組の企画・編集に挑戦。1カ月間の成果は12月上旬に放送される。
たかはぎFMは東日本大震災後に臨時災害放送局として放送をスタートし、2013年4月にNPO法人「たかはぎFM」を立ち上げてコミュニティー放送局に移行。朝昼夕に番組を持ち、スタッフ12人で地域の情報発信を担っている。
ラジオの仕事に触れてもらうとともに「就職活動で履歴書に書けるような体験内容にしたい」(鈴木拓雄同NPO理事長)と、初めて1カ月間の長期職場体験を実現させた。
インターンシップに参加している1〜3年の3人はそれぞれ週2日の午前中、市総合福祉センター2階の放送スタジオに出勤。各自パーソナリティーとしての名前を名乗って昼の番組に登場し、選んだ曲とその紹介を届けている。声を使う仕事に興味があるという渡辺智洋さん(2年)は「パーソナリティーの仕事はしゃべるだけでなく、曲の紹介や番組の構成も考えていることが分かった」と、憧れの仕事を楽しむ。
並行して、3人は共同で30分の特別番組を制作中。1人10分を受け持ち、オリジナルコーナーを企画して収録、編集まで手掛ける。加藤憂華さん(1年)は学校紹介をテーマとし、他の2人に学校生活を尋ねるインタビューをスタジオ録音した。頑張る学生たちにスタッフたちも話すスピードや相づちなどをアドバイス。加藤さんは「顔が見えない中で声だけで伝えるのは難しい。夢は美容師だけど、お客さんとうまくおしゃべりできるようになりたい」と笑顔を見せた。
鈴木理事長(42)は「子どもたちにはいろんな経験をして自分の可能性を広げていってほしい。同時にこちらも地域の人や企業、団体とつながることで情報を得て、さらに市民に情報を供給していける」と話し、活動をさらに発展させ継続していきたいとしている。
特別番組の放送は12月1日と5日の午前9時から同9時半、3日の午後2時から同2時半の3日間。たかはぎFMの周波数は76・8メガヘルツ。 (市毛雅奈子)