次の記事:ビール原料に生き埋め 男性死亡 キリン工場

常陸大宮市 五輪キャンプ誘致 パラオに申し入れ

パラオ選手団の事前キャンプ誘致を発表する常陸大宮市の三次真一郎市長=県庁
パラオ選手団の事前キャンプ誘致を発表する常陸大宮市の三次真一郎市長=県庁


2020年東京五輪・パラリンピックに向け、常陸大宮市は10日、パラオ選手団の事前キャンプの誘致を目指すと発表した。三次真一郎市長が同日、県庁で会見し明らかにした。市は7日、駐日大使館を通じてレメンゲサウ大統領に誘致を正式に申し入れた。

同市は、太平洋戦争中の同国・ペリリュー島での戦没者の慰霊訪問を機に長年、同国と交流を深めてきた縁があり、三次市長は「選手が五輪の舞台で活躍できるよう全力でサポートし、友好関係を一層深めていきたい」と意気込んだ。

市によると、誘致に当たり、同市内の宿泊施設や練習会場を提供するほか、歓迎イベントなども企画。市民と選手の交流を通じて友好関係を深める考え。

選手団の規模は、12年ロンドン五輪の4競技(陸上、競泳、柔道、重量挙げ)の計5選手と同程度と想定。市体育協会の安野茂雄理事長は「宿泊施設は市内に十分ある。練習会場も必要に応じて近隣自治体の施設を借りれば、問題ない」と説明した。

同市出身のペリリュー島戦没者は75人おり、30年以上前から慰霊訪問などで交流を深めてきた。4月の天皇、皇后両陛下の同国ご訪問時には、三次市長も戦没者慰霊のため同国を訪れ、大統領と面会した。6月に同国官房長官が同市を訪れた際、キャンプ誘致意向を伝え、好感触を得たという。

誘致実現に向け、市は25日に推進本部を設置し、本格的な誘致活動に乗り出す。宮城県蔵王町も同国のキャンプ誘致を表明しており、三次市長は「誠意を尽くしてお願いする。東京へのアクセス面などもアピールしていく」と話した。

県内では神栖市がカヌー競技などの事前キャンプ誘致の意向を示している。(松下倫)



最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース