鬼怒川決壊から10日で7カ月となるのを前に、常総市で「千姫まつり」(市観光物産協会など主催)が9日、始まった。今年は「復興祈念」と銘打ち2日間行われ、3万5千〜4万人の人出が見込まれている。

まつりは同市水海道宝町の広場をメーン会場として開催。初日は地元中高生による吹奏楽演奏があったほか、市立水海道小のマーチングバンドが商店街をパレードした。

「皆さんが元気になってくれたらうれしい」と同小6年の山本里桜さん(11)。沿道に集まった市民に明るい音色を届けた。

飲食店などの模擬店は約50店が出店。日系ブラジル人のサカウエ・アレックスさん(35)はブラジル料理を振る舞う。サカウエさんは16年間営業してきた店舗を水害で失った。「移動販売車で商売を再開できれば」と再起を誓う。

高杉徹市長は商業の再建を課題に挙げる。「こうしたイベントを通じ、商店街の復興を市民が後押ししていくことが大事」

開催期間を2日間にした理由について、市の担当者も「水害で打撃を受けた飲食店や小売店の支援につながれば」と期待を込める。

千姫は徳川家康の孫娘。10日午後2時10分から「千姫さま」の行列、先の全国大会で優勝した水海道二高女子ハンドボール部のパレードがある。(今橋憲正)