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空き室に高齢者集う 市営住宅、サロンで交流 ひたちなか

市営住宅の空き室を利用したサロン「のぞみ」=ひたちなか市稲田
市営住宅の空き室を利用したサロン「のぞみ」=ひたちなか市稲田


高齢化が進むひたちなか市稲田の市営住宅「鹿島台アパート」の空き室に28日、サロン「のぞみ」がオープンした。集会所がなく、住民から「たまり場が欲しい」との声を受け、地元の上高場自治会が開設。住民は「顔見知りだけの人とも初めて話せた」と喜んでいた。お年寄りの引きこもり解消も狙う。

平屋建て住宅124棟からなる鹿島台アパートは、65歳以上の1人暮らしが約4割と高齢化が顕著だ。車を持たず、近所付き合いの薄いお年寄りは引きこもりがちで、同自治会の課題でもあった。

近くに集会所はなく、以前から住民が民生委員に「たまり場」を要望していた。同自治会は2月からサロンに利用できる空き家を探したが、有力な物件は見つからなかった。

そこで目を付けたのが鹿島台アパートの空き室、92号室。同自治会がサロンに使えるかどうか市に相談、市の財務規則の「目的外使用」に該当すると分かった。

同自治会が毎月第2、4火曜日の午前9時から正午まで開く。参加費は無料。基本的にはしゃべり場だが、保健師や看護師らの専門職が随時来て、健康相談やレクリエーションもする。松本光栄同会長(74)は「のぞみに通えば、住民の健康管理にもつながる」と期待する。

28日は住民約15人が市の保健師による健康体操などを楽しんだ。1人暮らしの、大森研知郎さん(74)と宮田多恵子さん(75)は「顔を合わせるだけだった人とも話せたのが良かった」と口をそろえた。松本会長は「困り事の相談にも乗れる場所にしたい」と話す。



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