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企画展「鹿島氏の台頭」 鹿嶋、神宮の経済拡充解説

平安時代に使われていた多様な形の土器=鹿嶋市粟生
平安時代に使われていた多様な形の土器=鹿嶋市粟生


平安時代の社会制度の仕組みや武士の登場、鹿嶋市内で発掘されたその時代の土器などを展示し、当時の暮らしぶりをひもとく第16回企画展「鹿島氏の台頭-遺跡から見る時代の変わり目-」が鹿嶋市粟生の市どきどきセンターで開かれている。

同展は「平安時代の都と常陸国」「武士の発生 鹿島氏誕生」「律令制の衰退 鹿島社領へ」「遺跡から見た時代の変わり目」などのテーマごとに紹介している。

「鹿島氏の誕生」は常陸平氏(へいし)の系譜の鹿島氏について、始祖で鹿島城の初代城主・成幹(しげもと)らの台頭を説明。「律令制の衰退」では鹿島神宮の荘園である「鹿島社領」が広がり神宮の経済が拡充した背景などを解説している。「遺跡」関連は市内の厨台遺跡群から出土した11世紀前半から12世紀中期ごろの土器の小皿や杯(つき)を展示。神仏習合の影響とみられる、神宮境内から出土した経筒(きょうづつ)など貴重な遺物もある。

同センターの石橋美和子さんは「平安時代末に勢力を伸ばした氏族の鹿島氏が誕生したころの鹿嶋の様子や、鹿島神宮の荘園が鹿嶋や行方で広がり、税の仕組みが変わった時代の移り変わりを見てほしい」と話している。

展示期間は9月9日まで。時間は午前9時から午後4時半。土・日曜、祝日休館。8月28日は同市宮中の鹿嶋勤労文化会館で茨城大の高橋修教授が「『常陸平氏』の中の鹿島氏」と題して講演。事前申し込みで入場無料(資料代100円)。問い合わせは(電)0299(84)0778

(小林久隆)

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