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戦争の事実、感じて 筑西で遺品・写真展

市民団体が展示した太平洋戦争に関する多数の資料や写真=筑西市丙のしもだて地域交流センター
市民団体が展示した太平洋戦争に関する多数の資料や写真=筑西市丙のしもだて地域交流センター


戦後71年を迎え、太平洋戦争を後世に伝える写真や遺品の展示会が、筑西市丙のしもだて地域交流センターアルテリオ1階で開かれている。戦時中の基地「下館飛行場」をはじめとした同市内外の貴重な資料約120点が並ぶ。展示最終日の6日には戦争体験者の講演会も開催。関係者は「戦争の事実を目と耳で実感してほしい」と来場を呼び掛けている。

主催は市民団体「郷土史を考える会」と「明野郷土史に親しむ会」。「戦争を風化させない」として企画した。

展示品は筑西市内の戦争に関連する資料を中心に展示。当初は士官候補生の訓練を行っていたが、特攻隊員の養成へと役割が変わっていった「下館飛行場」の記録のほか、下館駅前で旅館を営んでいた女性が特攻隊員から託された遺書、空襲で亡くなった女学生の写真などが目を引く。

今回はペリリュー島で戦死した水戸歩兵第二連隊の遺品のサーベルや銃剣、日本刀を展示。遺品を所有する筑波海軍航空隊記念館(笠間市)に関する資料も掲示した。

講演会は6日午前9時から同所の集会室で開催。同記念館長の金沢大介氏をはじめ、シベリア抑留体験者やミャンマーに慰霊塔を設置した男性など十数人が、それぞれの経験を語る。

主催2団体の講師を務める郷土史家、桐原光明さんは「71年が経過しても戦争は忘れてはならない。今も体験を話せずに苦しむ人もいる。戦争がもたらした深い意味を多くの人に伝えたい」と話した。(溝口正則)

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