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茨城県北芸術祭・追加2会場展示始まる 妹島さんの足湯公開

完成した妹島和世さんの足湯施設「Spring」を楽しむ家族連れら=大子町浅川、菊地克仁撮影
完成した妹島和世さんの足湯施設「Spring」を楽しむ家族連れら=大子町浅川、菊地克仁撮影


県北6市町で開催中の国際アートフェスティバル「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」で、日立市出身の建築家・妹島和世さんの足湯施設と韓国出身のチェ・ジョンファさんの作品が完成し、15日、旧浅川温泉(大子町)と竜神大吊橋(常陸太田市)の2会場の一般公開が始まった。

旧浅川温泉の敷地に作られた妹島さんの足湯施設「Spring(スプリング)」は、直径10メートルの皿型でアルミ製。水面に景色や空が映り、同芸術祭参加アーティストの落合陽一さんによる、川のせせらぎを用いたサウンドアート「空気のせせらぎ」が聞こえる。

足湯を楽しんだ同町北田気の斉藤結心ちゃん(3)は「楽しくて気持ちいい」と笑顔。母親の有美さん(29)は「緑の景色を見ながら入れるので、開放的で心地よかった。今までの足湯とは違って新鮮だった」と話した。

一方、チェさんの新作「山海魚LOVE」は、「海の魚と山の魚が竜神橋で出会う」がテーマ。買い物用のビニール袋などを使い、対面する緑と青色の魚2匹を製作。廃物利用の環境問題に対するメッセージも含まれている。公開初日は作者と来場者が作品を作るワークショップも実施。チェさんは「ビニール袋がごみ置き場にあったらごみだが、作品になればアート。アートは生活の中にある」と話した。

同芸術祭で予定された展示会場32カ所が同日出そろった。総合ディレクターを務める南條史生さんは「新しく2作品を紹介できてうれしく思う。特に、妹島さんの足湯はみんなの待望だった。泉質もとてもいい。会期も残り1カ月、たくさんの方に見に来てもらいたい」と話した。

同芸術祭は11月20日まで開かれる。 (勝村真悟)



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