稀勢の里関、初優勝 「万歳」唱和、市長も笑顔 牛久市役所
牛久市の応援会場となった中央3丁目の市役所2階ロビー。オレンジ色に染め抜かれた応援法被姿の市民など約150人で埋め尽くされ、初優勝の瞬間、悲鳴にも似た歓喜の声が上がり、「万歳、万歳」の唱和とともに、拍手に包まれた。
対戦前、つくばみらい市の夫婦は「大関を知り10年、後援会に入り5年。ずっと待っていた。心臓が止まりそう」と話し、会場には緊張感が漂った。会場の静寂を破り熱い“優勝エネルギー”を国技館へ送ろうと応援団が鼓舞する。「みんなで一緒に。『優勝頼むよ、稀勢の里』」
そして、歓喜の瞬間。「ずっと夢見てた。優勝できて夢みたい。次の場所は横綱で土俵に上がるんだ」。手作りのパネル「大すき稀勢の里」を手に応援した龍ケ崎市の小学4年、玉津滋伝君(9)。弟の団君(5)も「すっごくうれしい」と負けていない。
最前列で応援した根本洋治牛久市長も市民らと握手を交わして喜びの表情。長年応援してきた牛久相撲甚句会の石野雅昭会長(79)は「待ちに待った優勝。後は千秋楽で白鵬関を倒し、本当の優勝を味わってほしい」とエールを送った。(藤崎和則、写真は根本樹郎)