膨らむテント、最大級 つくばで公開


飛行船などを設計製造する「エイ・イー・エス」(東京)は、柱を使わず空気で膨らませて設営する国内最大級のテントを開発し、つくば市で20日、公開した。大型バス4台を格納できる規模で、災害時の一時避難所にも利用できる。
同社によると、テントは高さ11・5メートル、幅14・5メートル、奥行き29・4メートルで、アーチ状に膨らむ。床面積は220平方メートルで、テニスコート1面分に相当する。
素材は飛行船やヨットの帆に使う生地。厚さは0・1ミリ未満と通常のテント地に比べて薄く、軽いのが特長。はりや柱は使わず、送風機で空気を入れ、15分で完成する。
内部には、小型航空機や飛行船、大型実験装置などを格納できる。イベントの控え室のほか、災害時の一時避難所としての利用も想定する。価格は2千万円(税別)。レンタルも検討している。
製造した同社筑波事業所(同市竹園)の山田守製造部長は「顧客の要望に応じて大きさを変えるなど、受注生産したい」と話した。 (綿引正雄)