世界湖沼会議 来秋本番へプレ会議 つくば
来年10月に本県で開催される「第17回世界湖沼会議」(いばらき霞ケ浦2018)のプレ会議が1日、つくば市竹園2丁目のつくば国際会議場で開かれた。市民や研究者、行政関係者など約400人が参加、講演会や意見交換を通して湖沼や自然への知識を深め、1年後に迫った会議本番に向けて機運の醸成を誓った。
開会行事で主催者の菊地健太郎副知事が「会議を契機に、水環境保全への関心が高まることを期待している」とあいさつした。
五輪女子マラソンのメダリスト、有森裕子さんが特別講演の講師を務め、スポーツと自然環境とのつながりに触れながら、「おいしい空気、きれいな水、豊かな自然があってこそスポーツは成り立つ」とし、自然、スポーツ、地域が融合した新たな発想や取り組みの必要性を訴えた。
有森さんは、「かすみがうらマラソン兼国際盲人マラソンかすみがうら大会」で長年伴走者を務めた経験から、霞ケ浦について「茨城の宝。地元でも自然や環境への関心を高めていってほしい」と呼び掛けた。
事例報告やパネルディスカッションでは、人と湖沼の共生や湖沼の魅力づくりに向けた取り組みが報告されたほか、意見交換を通して、市民や行政、研究者の連携の在り方や課題解決への方策を探った。
世界湖沼会議の本県開催は1995年の第6回会議以来、23年ぶり2回目。第17回会議は2018年10月15〜19日の5日間、同会議場をメイン会場に、「人と湖沼の共生〜持続可能な生態系サービスを目指して」をテーマに開かれる。 (朝倉洋)