県内大雪 スリップ事故相次ぐ 交通機関に乱れ

茨城県内は22日、昼前から夜にかけて広い範囲で大雪となった。自動車のスリップによる交通事故が相次いだほか、鉄道が運休するなど交通機関が乱れた。水戸地方気象台は23日にかけ、路面の凍結、電線や樹木への着雪などに注意するよう呼び掛けている。
同気象台によると、22日午後6時現在、積雪量は下妻で22センチ、つくば11センチ、水戸10センチ、鉾田で6センチを記録した。気温は終日上がらず、最高気温は笠間で1・8度、常陸大宮2・1度、古河2・2度など各地で厳しい冷え込みとなった。
県警によると、自動車のスリップ事故などが相次いだ。同4時現在、人身・物損事故が計76件あり、5人が軽傷。地域別では、県西が44件、県北23件、県央4件、県南3件、高速道が2件となっている。
高速道路は県内全線で50キロの速度規制とチェーン規制が敷かれた。同7時現在、北関東自動車道の桜川筑西インターチェンジ(IC)-ひたちなかICなどが通行止めとなった。
JR水戸支社によると、常磐線の特急上下線7本が運休した。水戸線では同5時48分、友部駅構内などでポイント点検のため、上下線で運転を見合わせた。
小美玉市の茨城空港ビル管理事務所によると、茨城空港は同日発着の4便が欠航となった。大洗港と苫小牧港を結ぶ商船三井フェリーは、22日夜の大洗発を欠航。23日深夜の大洗発は出発を1時間45分早める。
茨城町の県警運転免許センターは、23日の運転免許技能試験の中止を決めた。学科試験や免許の更新手続きは通常通り行う。
雪が降り続いた日立市のJR日立駅では、早めに帰宅する会社員などの姿が見られた。市内の工場に勤める常陸太田市の男性会社員(55)は「業務の状況に応じて早めに帰宅するようにとの指示があった」と話し、家路を急いだ。