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新型検出器と加速器公開 高エネ研、3月から本格運転

素粒子実験施設で公開された検出器(中央)。左下から右奥へ向け電子を加速する=つくば市大穂、根本樹郎撮影
素粒子実験施設で公開された検出器(中央)。左下から右奥へ向け電子を加速する=つくば市大穂、根本樹郎撮影


高エネルギー加速器研究機構(つくば市大穂)は20日、宇宙の成り立ちを探る国内最大級の素粒子実験施設で、素粒子の様子を捉える検出器と加速器の装置を報道陣に公開した。未観測の物理現象や新法則の発見を目指し、3月初旬に本格運転し、実験を始める。

公開されたのは、加速器「スーパーKEKB」と、長さと高さがそれぞれ8メートル、重さ1400トンの検出器「ベルII」。

1周3キロの円形加速器に、ごく小さな素粒子の一種である「電子」と、電荷が反対の「陽電子」を、加速器の真空内で光速近くまで加速して衝突させ、宇宙の誕生で起きた現象を再現する。衝突で生まれた素粒子を検出器で測り、新しい物理現象の発見を目指す。

加速器は、前身の加速器を改造し、電子と陽電子の衝突頻度を40倍に引き上げた。検出器は、粒子の種類を識別し、精度を高めた。(綿引正雄)



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