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《2020年夏季茨城県高校野球大会》2回戦・水戸ブロ 清真、投手と捕手入れ替え 固い絆の2人全力投球

鹿島学園-清真学園 4回裏鹿島学園無死二塁、互いの守備位置を交換した後、マウンドで声を掛け合う清真学園の2番手・武内祐(右)と捕手・和田=ノーブルホーム水戸
鹿島学園-清真学園 4回裏鹿島学園無死二塁、互いの守備位置を交換した後、マウンドで声を掛け合う清真学園の2番手・武内祐(右)と捕手・和田=ノーブルホーム水戸


3年生6人、部員は11人で臨んだ夏。清真学園は投手と捕手を2回入れ替え、地力で勝る鹿島学園に挑んだが、勝利は遠かった。試合後、辻岡敦監督(48)は「悔しい」と声を震わせた。

新型コロナウイルスによる部活動休止明けの6月20日。鹿島学園との練習試合は2-19で大敗を喫した。大会の組み合わせ抽選会が行われ、初戦に勝てば2回戦では鹿島学園と対戦することが決まると、「次こそリベンジ」と秘策に取り組んだ。エースの和田隼斗(3年)は横手から上投げに変更。中学時代に投手の経験がある捕手の武内祐斗(同)は練習場のブルペンに入り投げ込んだ。

先発のマウンドには和田が立った。初回に1点を先制され、三回にも1点を加えられた。「力みがあり、ボール先行になってしまった」(和田)。四回裏、和田が相手打線に捕まり、4連打などで5点を失った場面で交代の声が掛かった。投手と捕手が入れ替わった。和田が「悪い」と声を掛けると、武内は「切り替えていこう」と返した。踏ん張った。無死からなんとかアウトカウントを重ね、失点を食い止めた。

五回、指揮官は「エースらしく最後は踏ん張らせたかった」と、再び和田がマウンドに立った。しかし、2連打を浴び、五回コールド負けが決まってしまった。

2人は、家が隣同士という間柄。部活休止の期間も、大会開催を信じて近くの公園などで練習を重ねた。試合後、和田は「頼もしいキャッチャーだった。『ありがとう』と伝えたい」とすがすがしい表情。武内は「勝たせてあげられる捕手になりたかった」と悔し涙を流した後、「和田を含め仲間に感謝しかない」と最後は笑顔に変わった。



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