《2020年夏季茨城県高校野球大会》3回戦 茨城キリスト 強気の横山、好救援 マウンドで躍動
2点をリードして迎えた七回表。鬼怒商の反撃に遭い、茨城キリストは最大の窮地を迎えた。1死一、三塁で中田裕二監督(54)は先発・綿引翔(3年)に代え、横山遥大(2年)をマウンドに送った。横山が強気の投球で窮地を脱し、その後のコールド勝ちにつながった。
横山は「絶対にここで抑えてやる」と意気込んでいた。1人目を中飛に打ち取り、続く打者に四球を与え2死満塁の場面が見せ場。3ボール2ストライクから右打者の外角いっぱいに直球を投げ込んだ。バットは空を切り、三振に仕留めると、思わずガッツポーズが出た。「四球の後に気持ちをリセットできた。抑えられてほっとした」と笑顔で振り返った。指揮官は「次の1点を取ったチームの方に試合が傾くと思っていた。押し出し四球になるかと思ったが、よく抑えてくれた」と勝負強さをたたえた。
窮地をしのいだ直後の七回裏に1点を追加。そのまま勢いに乗り、八回には横山が右中間へ2点二塁打を放ち、一気にコールド勝ちを決めた。
ここまでの茨城キリストの強さは投手陣の活躍だ。エースの遠藤亮真(3年)は大会の2週間前に右手を骨折。練習には参加しているが、今大会は出場は厳しそうだ。それでも初戦は背番号「10」の綿引が完封勝利。3回戦も綿引、横山の継投で勝利に導いた。横山は「エースの分まで頑張る」と言い切った。