《2020年夏季茨城県高校野球大会》4回戦 多賀 主将の意地、高橋決勝打
多賀の快進撃は止まらず、「12年ぶり」の準々決勝進出を決めた。決勝打となった2点二塁打を放った高橋優斗主将(3年)は「3回戦で常総学院に勝ったことが自信となり、積極的に振りにいけた」と勝因を挙げた。
1点をリードして迎えた六回表、2死満塁から四死球を選び、2者連続の押し出しで2点を奪いリードを広げた。
なおも満塁で、高橋に打席が回ってきた。「(エースの)神永が毎試合頑張ってくれているので、できるだけ点を取って楽にしてあげたい」という思いで打席に向かった。2ボール2ストライクと追い込まれた後、低めの直球を迷わず振り抜いた。「打った感覚はあんまりよくなかった」と振り返ったが、打球は左翼前へ。突っ込んだ左翼が取れず、2点二塁打となった。
その後は水戸一の猛追に遭い1点差まで詰め寄られたが、高橋の一打が最後に生きた。エースの神永耀生(2年)が踏ん張って抑え逃げ切った。高橋は2年生の活躍に「助けられている」と感謝しながらも、「まだ未熟なところは自分が主将として引っ張っていく」と責任感を見せた。
今大会は強豪私立への勝利と、8強入りという二つの目標を立てて挑み、その二つを既に成し遂げた。勝っても負けても次が最後。「守備のミスなど細かいところを修正して、全勝で終わりたい」と高橋。「優勝」という目標を新たに立てた。